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いえ、まったく(笑)。新庄さんの監督就任会見を見て「ぜひ僕の服を着てほしい」と思ってすぐに所属事務所宛にメールを送りました。元々選手時代からファンだったんですが、常識や慣習にとらわれない新庄さんの生き方を、少しでも応援できないかと思ったんです。所属事務所に興味を持っていただき、お会いすることになりました。ディスカッションの末にあのグローブの衣装ができあがっていきました。撮影の時、衣装のフィット具合がバッチリだったようで大変満足していただき「ミラノコレクションに出しても申し分ない!」とまで言っていただけました。
tenboは“世の中全ての人へ”をコンセプトに、年齢、国籍、性別、障害の有無を問わず、誰もが楽しめるファッションブランドです。祖母が病気で車イスの生活になり、今まで簡単だった着替えにさえ苦労している姿を見て、デザイナーとして何かできないか?と思ったんです。現在でも障がい者向けの服はあるんですが、どうしても機能性だけが重視されている。何か困難を抱えている人、苦労している人こそ、着るだけで心が晴れやかになるようなファッション性のある服が必要だと思うんです。
東京で20年近く仕事をしていく中、コロナ禍でテレワークが広まり、あまり東京にこだわる意味も無くなりました。またtenboのお客様は車イスや福祉車両を利用されている方が多いので、十分な駐車スペースもほしかったんです。なので思い切って地元に戻って事務所を構えることにしました。地元の人たちはやはり温かく、様々なご縁ができました。ぜひ今後のtenboの活動にご注目ください。そして金田のお店にも気軽にお越しください。